中野区うつ回復日記

東京中野区で、うつ回復しながら父親になる男の雑なエッセイ

うつ患者が寒さに対抗するには筋トレだ

今週のお題「急に寒いやん」

 

寒い。

とくに我が家は鉄骨づくりの一階なので、底冷えがひどい。

 

結婚してから今の家に引っ越しをしたのだが、考えてみれば独立してから何度も引っ越ししたことはあっても、一度として地上階に住んだことがなかった。だから底冷えというのはまるで盲点であった。

閑静で治安のよい中野区なら、地上階でも別にいいだろう、などと考えた、引越し前の自分は浅はかであった。

 

床暖房も当然ない。

ないからこんな文句を垂れているのだ。

とくにフローリングの部屋の冷え込みがすごい。

ラグマットを敷いてみたが、焼け石に水である。断熱効果があるという厚手の靴下を履き、さらにスリッパを敷いてみたが、なお足は冷たいのである。

 

そこまで来て、そもそも私は末端冷え性なのではないかと疑い始めた。

というのも、妻はこの冷たい床のことを意にも介していない様子だからだ。

 

人間は恒温動物である。

健康の基礎は体温を高めることが基本だ。

 

今回、自分がうつを患って1番学んだことは、『心と体は一体だ』ということだった。まして、うつになってから食事がろくに取れない期間があったせいで体重が10キロくらい落ちている。これでは心身ともによくなるわけがない。

 

 

結論。筋肉をつけよう。…と思った。

筋肉は発熱する。基礎代謝をあげるのに有用だという。

私はもとよりプロレスが好きなタチで、屈強な肉体に謙虚で寛容な人柄、というのは理想とするところである。真壁刀義棚橋弘至の朗らかさを見ていると、勇気が湧いてくる。

 

ということで自分なりにトレーニングを始め、ナイトルーティンに組み込んだ。

今のところうまくいっている。睡眠障害対策としても悪くないことがわかった。

 

うつにまつわるエピソードとして『筋トレでうつを打開した』という人の体験談や本がたくさんあるのは知っていた。

が、運動は楽しくないし、筋肉を見せびらかすのも品がない。

そもそも、活動するエネルギーが湧かないから抑うつ状態だというのに、あえてトレーニングなどハードなことをなぜするのか?生まれてこのかたインドア派で通してきた私にとっては、理解不能の話だった。

でも今なら、彼らがなぜそうなるのか分かる気がしてきた。

 

無論、抑うつ状態の底の時に無理をしてトレーニングをするのは逆効果だと思う。

 

しかし、少しずつエネルギーを取り戻しつつある治癒段階で取り入れるには、悪くない。

 

毎日の積み重ねで少しずつ筋量が増えていくことに成果を感じられるし、それで自分の見てくれがよくなれば、自己肯定感も高まる。

猫背や呼吸の浅さといった、物理的にうつに拍車をかける要素への対抗にもなりうる。

 

 

これはとてもいいことなのではないか。

そう信じて、毎日オーバーワークにならない程度に、こつこつ続けることにしている。

どうやら就寝直前にハードな運動をしてしまうと睡眠障害の引き金になるので、リラックする間を置くことが大事である。

 

健康は本当に、何にも代え難いことだ。

病気になって噛み締めるしだいである。